もっと効率的に不要な物を整理したい方向けの思考法をご提案します。
「不要な物を処分して部屋を整えよう!」と決意したものの、結局は思うように物を減らせず、部屋は相変わらず散らかったまま…。
そんな場合、昨年片付けが思い通りに進まなかった主な原因を探り、それを解消または克服する方法はいかがでしょうか?
そうすることで、より効果的な「整理活動」が行えるようになり、今年はもっとスムーズに物を処分できるでしょう。
この記事では、片付けを妨げる一般的な障害となる要素を5つ挙げています。
それぞれの対策も記載しているので、ぜひ参考にしてみてください。
時間の不足
やる気はあるものの、忙しさに追われてなかなか取りかかれなかった。
仕事や家事、育児、趣味、地域活動、交際、自己啓発など、日々の忙しさに部屋の整理が後回しに。
特に、お子さんがいる家庭では、時間とエネルギーの両方が不足しがちです。
そのような時にお勧めするのは、以下の2点です。
●日々の短時間で完了する小さな整理作業をコツコツと積み重ねる
●これ以上、不必要なものを家に持ち込まない
「忙しい」という言い訳は、整理整頓だけでなく、あらゆる活動でよく使われる言い訳です。
しかし、誰しもが1日24時間の時間を持っています。
その使い方は、自分で決めることができます。
「仕事がある、育児がある」と感じる時、それは外からの強制のように思えるかもしれませんが、実際には自分で選んだことです。
自分の選択による人生と考えることで、自分の時間の使い方を変えることができます。
家に物を増やさないという方法は地味かもしれませんが、時間をかけてでも、確実に効果が見込めます。
実際に私も、物を減らすことと同時に、購入を控えることで、整理効果を高めました。
「自我の喪失」への恐れ
私たちの持ち物はしばしば私たちの自己同一性と密接に関連しているため、それらを手放す時、自分自身が消えてしまうかのような恐怖を感じることがある。
特に記憶に残る品物は、過去の経験やかつての繋がりを象徴しているため、それらを「自分自身の一部」と捉えることがあります。
しかし、実際には、これらの物品との繋がりを断ち切っても、本質的な自己は消滅しません。
生命が終わるか、記憶を完全に失うか、自我を喪失しない限り、私たちは消えることはありません。
自己認識はそんなに容易に消え去るものではありません。
その理由は、この認識が脳内で形成されているからです。
自分自身を物品と深く結びつけている人々は、自分と物との関係を見直すことをお勧めします。
過去の体験はすべて心の中に残っており、物がなくても心配無用です。
実際、何も問題はありません。
あなたが手放そうとしているのは、重要なものではなく、ただの不要品です。
私自身、多くの物を手放しましたが、自己の認識に変化はありませんでした。
私の母も一昨年、多くの物を整理しましたが、必要な時に物がないという不便は経験しましたが、自分が誰であるかの認識は変わりませんでした。
大切な記憶を持つ品物を保持する価値はありますが、それらでクローゼットや収納スペースを満たす必要は本当にあるのでしょうか?
必要以上に保持している記憶品が、欲しいものをすぐに手に入れることを妨げている場合、本当に保持すべきでしょうか?
普段からほとんど気にかけられず、引っ越しの際に単なる慣習で運ばれる物は、整理することで自分自身のためになるでしょう。
新たなアイテムが増加した理由
物を減らそうと思っていたのに、反対に物が増えてしまい困惑している方がいるかもしれません。
その背後にある理由を以下に述べます。
整理用品の購入
不要な物を処分し、部屋を整えることが目標です。
この目標を達成しようとする際、多くの人が陥る誤解があります。
・整理用品を購入し、整然と収納すれば部屋が整う
まさにこれが誤解です。
ライフスタイル雑誌の整理特集では、よく整理用品が紹介されているため、それらを使用することが部屋を整える近道だと勘違いしてしまうかもしれません。
整理すれば、物を捨てる必要がなくなるため、精神的にも楽な選択と感じられます。
人は楽な選択を好みます。
しかし、実際には、整理用品を使い、物を出し入れしたり積み重ねたりする作業はかなり面倒です。
それでも、精神的に楽であり、新しい物を購入する喜びもあり、部屋も見た目上は整って見え、作業が進むと「頑張っている」と自分に言い聞かせ、達成感や満足感が得られます。
しかし、整理用品は散らかった部屋の問題解決策ではありません。
整理用品を購入すると、本来整理する必要のない物まで収納してしまいがちです。
そのため、軽率に手を出すべきではありません。
よく考えてみれば、現在物が溢れている自宅も、実質的には巨大な整理用品です。
大きな家を手に入れた時、最高の整理用品を手に入れたと思ったかもしれませんが、その結果はどうでしょうか?
それは、家というより倉庫と呼ぶべき場所になっていないでしょうか?
整理用品を買いすぎたと感じる人は、整理用品に対してもう少し慎重になるべきです。
好きな物を買い続けた結果、また買ってしまった
服、本、雑貨など、人によって好きな物があります。
そのような物を相変わらず購入し続けてしまい、結果として物が減らなかったかもしれません。
人は自分を客観的に見るのが苦手であり、状況に応じて都合の良い解釈を選びがちです。
自分に都合の良い嘘をつくのが得意です。
「物を減らして、部屋を整えたい」という願望があっても、お店で魅力的な物を見つけると、「これがあれば生活が向上する」「いずれ使う機会がある」と考えてしまいがちです。
購入する理由はいくらでも見つかります。
部屋を整えたいと思いつつも、好きな物を手に入れたいという相反する目標を持つとき、バランスを見つけることが重要ですが、これが難しいこともあります。
バランスを見失うと、散らかった部屋から脱出することができません。
バランスを見つけるのに苦労した人は、今年こそは自分自身の感情や行動をもう少し客観的に見てみると良いでしょう。
そして、本当に手に入れたい物が何か、その優先順位を決めることが大切です。
未処理の不要品が今も存在する理由
不用品を処分すると決心しても、具体的な行動に移せずにいると、家の中に不要なものが溜まりがちです。
フリマアプリへの出品、寄付、バザーへの持ち込みなど、様々な「予定」はあるものの、それらが実行に移されずに散らかっています。
特に、フリマアプリでの売却を想定して溜め込んだ梱包材が邪魔になっていることも。
このような状況では、前年に完了できなかったことを今年こそは終わらせましょう。
不要品を家から出す具体的な計画がないために処分できていない可能性があります。
家から不要品を出す方法を考え、どの方法を選ぶかを決定し、実行に移すための準備をしてください。
私が実践している方法は以下の通りです:
・価値がないもの
定期的なゴミの日に出す。衣類は掃除用の布として再利用後に廃棄。
・価値があるもの
チャリティショップ(寄付された品を販売し、収益を慈善活動に使う店)に渡す。
・衣類は、地域の寄付ボックスに寄付する。
このように、さまざまな処分ルートがあります。
片付けを成功させるコツの一つは、「負担が少ない方法を選ぶ」ことです。
売却や譲渡の際に手続きやプロセスが複雑であると、その作業を完了させるのが難しくなります。
今年は、もっと手軽な方法を試してみましょう。
保持する必要性に囚われがち
「将来役立つかもしれない」「いずれ使う機会があるかも」という考えにより、物を手放せない場合、その物品を失うことへの恐れが根底にあります。
人間は、失うことの悲しみや痛みを、獲得する喜びよりも強く感じがちです。
そのため、物を手放す際に「いつか使うかもしれない」「必要になる時が来るかもしれない」「誰かが欲しがるかもしれない」「別の用途が見つかるかもしれない」といった考えに囚われるのも当然と言えます。
しかし、物を捨てる際は、失うものではなく、その結果として得られるものに焦点を当てることが重要です。
不要な物を処分することで、実際には価値あるものや新しい可能性を手に入れることができます。
整理整頓の利点は広く知られています。
得られるものとしては、時間、空間、精神の平穏、機能的な住環境、整頓された心、素早く片付けられる家、訪問者が来ても平気な心持ち、仕事や家庭生活への集中力の向上、ポジティブな自己像、無駄な執着からの解放、迷いの解消などが挙げられます。
これらのメリットを最大限に引き出すために、「これでもか!」と自分にとっての利点をリストアップしてみましょう。
家族と順番にメリットを挙げ合うゲームをするのも楽しいでしょう。
まとめ:新しいスタート
整理整頓を進めるためのアドバイスをお伝えしました。
自分自身の障害は自分にしか分からないため、うまくいかなかった理由を見極め、それを乗り越えるか、避ける方法を見つけ出すことが大切です。