断捨離を試みているものの、うまく進行せず、逆にストレスが溜まり、多くを手放しても、人生が良くならない、なぜそうなるのか?という疑問を抱いている方へ。
片付けについて挫折感を味わっている方に向けて、ストレスを軽減するための捨て方のテクニックを6つ提供します。
不用品を手放しても、心地よさを感じないときは、この方法を試してみてください。
余裕を持って進める
焦らず、穏やかに作業を進めてください。
ストレスは、身体が危機や脅威に対応する際に発生します。
特に緊急事態ではより一層です。
焦って片付けをしようとすると、脳は「これは緊急事態なのか?」と解釈し、過度に反応してしまいます。
ですから、ゆっくりと、少しずつ物を手放すことで、不快なストレスを感じることはなくなります。
よく指摘されることですが、ここまで物を溜め込むのに何年もの時間を要しているので、それらを整理するのにも同様の時間が必要なのは自然なことです。
専門業者に依頼して、「物を多く持つ生活」から「不用品がない生活」へ一気に変えることができたとしても、自分自身の思考がそれに追いつくことは難しいでしょう。
完璧を求めてはならない
不要品を処分する際、厳格なルールを設けることは避けましょう。
例えば、所有物を100個以下にしようとする、全ての物の置き場所を完璧に把握しようとする、余計な物を一切持たないとする等。
そこまで厳しくする必要はなく、不要品を少しだけ処分するだけでも、生活の質は大いに向上します。
我々人間は機械ではないため、感情や気分に影響される部分があり、どんな行動もあいまいな部分が生じます。
そしてこのあいまいさこそが、人間が人間らしくいるための重要な要素です。
生活からあいまいさを完全に排除しようとすると、人間らしさが失われ、人生が退屈になるため、目標は適度に設定することでストレスを避けることができます。
無益な競争は避ける
自分の生活を他人と比較し、競争心を持つのは止めましょう。
意識的にではなく、無意識に行っている場合もあります。
断捨離ブームの影響で、「うちも片付けなければ」と感じ、片付けを開始した人も多いでしょう。
しかし、実際にやってみると、なかなか物を手放すことができず、「他の人はちゃんと捨てているのに、なぜ私にはできないの?」と自己批判を始めてしまうことがあります。
これは断捨離に限った話ではなく、多くの人が何かをうまくこなせないとき、まず自己批判を始めます。
特に散らかった部屋に住んでいる人は、自己肯定感が低くなりがちです。
自分の片付けられない状態を恥じてしまいます。
しかし、部屋が散らかっていることはそれほど恥ずべきことではありません。
自分自身が生活しにくいだけで、他人に迷惑をかけているわけではありません。 (極端に散らかった部屋の背後には、心の問題があることが多いため、専門家に相談することをお勧めします)。
今、どんなに部屋が散らかっていても、「私は大丈夫だ」と自己肯定感を持つことが大切です。
そして、落ち込んでいる時間があるなら、その時間を利用して目の前のゴミを捨てましょう。
自己肯定感が低いと、何をやってもパフォーマンスが低下し、ストレスに弱くなり、病気になりやすく、利点はありません。
何かを始めても、少しでもうまくいかないと、「やはり私はダメだ」と自信を失い、モチベーションが低下し、途中で挫折し、結果を出すことができません。
また、人からの「真剣で建設的なアドバイス」を「攻撃」と誤解し、無駄に怒ったり、恐れたりし、貴重なエネルギーを無駄にします。
自分を苦しめる無意味な競争はすぐに止めましょう。
ゴールを明確にする
断捨離が完了した後の生活や、部屋が完全に片付いた後の状態を想像してみてください。
部屋がきれいになったら何をしたいか、どんな物を置きたいか、探し物や買い物に使っていた時間を何に使いたいか等。
先にゴールを設定し、そのゴールを目指して必要な行動を計画します。
ゴールを明確にすることで、今日行うべきことが具体的で効果的になります。
また、目的地がはっきりしていると、迷うことも少なくなります。
ゴールは文字にするも良し、写真や絵で表現するも良し。
そのゴールが強い動機となり、疲れていても、飽きていても、不要品を手放す力となります。
重要な物をリスト化する
捨てるべき物について考えるのが疲れてきたら、絶対に手放さない物や、大切な物をリストアップしてみてください。
すぐに思いつかない場合は、自分が好きで多く持っている物について書いてみると良いでしょう。
例えば、本棚の整理をしているなら、所有している全ての本のタイトルを書き出し、特に大切な本にはマーカーで線を引くなど。
大切な物は大抵、自分が好きな物であるため、リストを作成している間に楽しさを感じ、気づけば微笑んでいるかもしれません。
そして、自分がすでにこんなに素晴らしい物をたくさん持っていることに気づくでしょう。
これらの大切な物は捨てませんので、他の物を全て捨てても、幸せの基盤は崩れません。
このように考えると、捨てられないと思っていた物もすっきりと手放すことができるでしょう。
断捨離だけに固執しない
先述の通り、不要品を捨てることの先には、目指す生活があります。
全てを捨て終わった後でなければ、その生活を送ることはできないというわけではありません。
捨てながら、同時に、自分がやりたいことも進めていってください。
不要品を捨てることは、お金と同じく手段や仕組みに過ぎません。
お金を貯めることがゴールになると、お金が減ることや貯まらないことに対して、大きなストレスを感じるでしょう。
断捨離も、捨てることが目的になると苦しくなります。
通常、仕事や家事、育児といった日常生活の合間に断捨離を行うため、断捨離や片付けについて頭を悩ませることは少ないと思います。
もし、あなたが断捨離に強迫観念を持っている場合は、他のことも行うよう努めてください。
趣味や運動、アルバイト等。
まとめ
物を捨てられず、断捨離に対してストレスを感じている人は、「捨ててはいけない」という思考が強すぎるのかもしれません。
私自身も、一時期、文房具を買うのが好きでたくさん持っていましたが、それらは「大切な物リスト」に載せるほど重要ではありませんでした。
洋服も同様です。
しかし、断捨離を始めた当初は、たくさんの「大切な物」を手元に残し、後からそれらを捨てることになりました。
人間は、一度手に入れた物の価値を過大に評価する傾向があります。
これは恐らく、損をするのが怖いという気持ちの裏返しでしょう。
それを失うのが嫌だから、「価値があるんだ」と自分に言い聞かせるのです。
また、その物を手に入れた自分の判断を否定したくないという気持ちもあるでしょう。
しかし、一度手に入れた物を捨てることに罪悪感を感じる必要はありません。
贈り物も、一生持っている必要はありません。
今、自分が必要だと思う物(たとえそれが他人から見てガラクタに見えても)を、自分自身で選びましょう。